『立山で初滑りー。』とこの時期報告したいところですが、全くもって滑りに行ける状態でなくて、開業準備に追われています。

えっ開業!?と思った方は前の記事を

今日は暖かい1日だったので、今のうちにと思い立ち、降雪板を作成しました。24時間降雪用と、一降雪期間用の二つです。一般のスキーヤーやスノーボーダーにはなかなか馴染みのないものなのですが、我々バックカントリーガイドは、シーズン中いろんな観測をしていて、この他にも、積雪深や気温や雲量、風、雪温、雪質などの観測を毎朝します。、それを記録し、それらの観測データがその日のガイディングに生かされるし、経験になります。ガイドの世界では記憶より記録なんです。そのために必要な観測器具。定点観測という毎日決まった場所で観測します。その方法には世界共通のガイドラインがあり、カナダのヘリスキーガイドだろうが、ニュージーランドのガイドだろうが、パトロールだろうが、みんな共通の方法で観測し、共通の記号や単語で記録します。それによってたとえ言葉が通じなくてもお互いの情報の共有をよりスムースなものにします。なのでガイド同士の会話を聞いていると、聞きなれない専門用語を使っていて、なんか気取ってる風に見えますが、使う単語や記号にも実はそんな理由があるんです。

ここまで読むとなんか難しそうなの作ったんだなと思うかもしれませんが、結構簡単でアナログな観測器です。そしてなんか降雪板を作るHOW TOみたいになってますが、多分需要のまったくないHOW TOです。

コンパネを40cmの正方形に切り、

真ん中に棒を立てるだけなんですが、

この棒の取り付け方にこだわり作りました。毎日の観測でこの板の上に積もった積雪深を測るのですが、24時間降雪板は観測したら毎回降雪板の上の雪を払いのけ、一降雪板は雪が止んだら雪を払いのけ、と毎朝棒を持って降雪板を掘り起こすので、結構力がかかる部分です。なので適当に留めると簡単に壊れてしまいます。雪が降ってなくても、板が雪面に凍り付いて、なかなか動かなかったり。そこで写真のように垂直の金物を使うと、強度はもちろん増すのですが、金物は木に比べて日射で温まりやすく積雪観測の数値に影響が出かねないなと悩みに悩み金具は使わずに強度を出しました。方法は企業秘密です。決して写真を撮り忘れたわけではないです。

面もこだわって取ってます。

この棒の長さに決まりはないので、どれぐらいの長さにするかは結構迷いました。定点観測をする場所の気象条件により24時間、もしくは一回のストームで埋まんない程度に好きに決めろって事だろうから、豪雪地帯に住むスキーヤーの見栄を張って1m80cm位にしようかとも思いましたが、夏場の保管場所に困り、すぐ切ることになるだろうし、何よりこの辺で24時間降雪深が40cmに達することはシーズンに数回。もちろん山の中ではしょっちゅうですよ。一降雪も日本海側の雪はよく沈降して、そんなに増えていかないので、70cmの高さにしました。もっと長くしとけばよかったと後悔するぐらい沢山雪が降るといいですね。

最後に白く塗って完成。

後はペンキが乾いたら棒の上の方にそれぞれHN24とHSTって書けば完成です。

こんな感じで置いときます。

乾燥後あと数回重ね塗りします。完璧な出来栄えですね。

ここまで読んで頂いている人にとっては、まったく役に立たない内容でしたが、最後にマナー的な豆知識を。もしあなたが通うガイド会社やヘリスキーのオフィスなどでこんな感じの観測ステーションを見かけたら是非、近づかないでください。本当はロープなどで囲ってあり観測者以外の人が立ち入らないようにしたりします。その場所では総積雪深を観測したり雪の結晶を観察したり、一番困るのが、フットペンと言って足跡の深さを測ったりするのですが、周りが足跡だらけだと結構困ります。我が家の場合は愛犬フクちゃんが要注意ですね。雪が降った日の朝はかなり興奮して庭を走り回るので。

頼むよ。マジで。

HPの制作などの準備に追われていましたが、ガイドに必要な観測器具を制作して、独立する実感がさらに湧いてきました。半年間忘れていたコンデションを把握する難しさや、想像し予測する感覚などを少しずつ思い出し、緊張もする冬のシーズンの始まりを思い出す今日の作業でした。

最後の最後にビックリなお知らせですが、前回の記事でガイド会社の屋号はRoots bumと発表しましたが、やっぱ屋号変えます。LOCUS guide service(ローカス)にします。理由はネタとしてはかなり面白い爆笑ネタなのですが、この場では説明しづらいので今度、直接聞いてください。

紹介していただく雑誌社の方や、ルーツバムのフライヤーを置いて頂いた一部の販売店様には大変ご迷惑をおかけし、申し訳ありませんでした。

hp公開までもう少しお待ちください。

古瀬和哉