ダルベロ ルポ

人気のルポシリーズはラインナップがとても充実していて、MY FITシステム(インナーもシェルも熱成形できるモデル)のおかげもあり、多くのスキーヤーの足型にカスタマイズできるようになっています。

まず目を引くのが3ピース構造と言われるロアシェル、リアカフ、タングの3つのパーツで構成されていて、特徴としては従来のオーバーラップデザインのブーツに比べ

*ロアシェルの剛性が強くサイドサポートとハイスピード域でのエッジホールド力が非常に高い。

*雪のコンデションや斜面地形に対するオールラウンド制が高い。

*衝撃吸収性に優れている。

*少ない力でフレックスさせられる。

*ウォークモードでタングが外せる。

などが挙げられます。本当はもっとたくさん利点があるのですが、長くなりすぎるので、さらに詳しく知りたい人は、数年前に書いた、こちらの記事をチェックしてみてください。ルポが出始めた頃の記事なので、全てのモデルでタングの取り外しが可能になったなどの変更点はありますが、基本構造は変わりません。僕がこのブーツを使い続ける理由がわかると思います。

6種類ある各モデルの特徴としては

 

LUPO FACTORY 

フレックス 130

ラスト   98mm

可動域   67度(前40度、後ろ27度)

重量    1625g(片足、タングなし)

ダルベロが技術力と最新素材を集結させて作ったハイエンドモデル。インナーも最高級。リアカフが完全なカーボン製。定価15万円でメーカーも多くは生産しないため国内入荷数も極めて少ないです。FWTや数々の映像作品で活躍しているマーカス.エダーはこのモデルを使用しています。国内でもまだ数足しか履いてる人いないと思います。

 

LUPO 130 C

フレックス 130

ラスト   98mm

可動域   67度(前40度、後ろ27度)

重量    1640g(片足、タングなし)

僕もこのモデルを使用しています。タイトで固めなブーツを求る方に最適です。ハイスピードでのカービングターンでロワシェルの剛性の強さ、粘りが最高です。リアカフはカーボンファイバー制。

 

LUPO AX 125 C

フレックス 125

ラスト   100mm

可動域   67度(前40度、後ろ27度)

重量    1460g(片足、タングなし)

フレックスは130とあまり変わりませんが、ロアシェルを左右1mmづつ削りラスト幅が広くなっています。やや足の形が幅広な方が対象になりますが、AX120よりも全体的にタイトな作りです。ルポシリーズの中で最軽量。

 

LUPO AX  120 

フレックス 120

ラスト   100mm

可動域   67度(前40度、後ろ27度)

重量    1500g(片足、タングなし)

カタログ上のスペックはAX125Cと同じ100mmのラストですが、こちらのモデルの方が全体的にゆとりある作りになっていて、幅広や甲高、もしくは、くるぶしがいつも当たるなど、ブーツ選びに悩まされている多くの人の足型にカスタマイズさせフィットさせられる設計になっています。僕も柔らかい新雪を滑るときは、これぐらいのフレックスが丁度いいです。バックカントリーのフィールドで異次元なフリースタイルライディングをしているサミーカールソンもこれにking pin履いてますね。

 

LUPO AX 115

フレックス 115

ラスト   100mm

可動域   48度(前35度、後ろ13度)

重量    1605g(片足、タングなし)

リアカフの形状が他モデルとは大きく異なり、ウォークモードでの可動域は他モデルに比べ小さくなるのですが、前傾角が結構入っていて、その辺にこだわる人にはとてもオススメです。多くのスキーヤーが固すぎるブーツを使っていて、もう少し柔らかいブーツで足首を使った滑りができるようになると、滑りが激変しますよ。ゲレンデみたいにスピードが出せないBCでは、特に。

 

LUPO AX 110 W

フレックス 110

ラスト   100mm

可動域   48度(前35度、後ろ13度)

重量    1380g(片足、タングなし、24.5cm)

先シーズンから新たにラインナップに加わった女性向けモデルで21.5cmからのサイズ展開がいいですね。足のサイズが小さくブーツ選びに困っている女性には最適です。サイズがないからジュニア用を使っているという女性もたまにいますが、アダルトモデルと規格が違うので本当は良くありません。基本構造はAX 115と同じです。

 

全てのモデルに共通して、

ラップ型のブーツに比べてロワシェルの剛性がとても強く、最近の軽量兼用ブーツに見られる荷重した時のロワシェルの歪みが全くありません。ここが歪むとスキーに伝えたい力が吸収されてしまいダイレクトにスキーに力が加わりません。新雪が積もっていない日の朝一にレース用のスキーを持ってカービングターンしに行くのにもルポを履いている最大の理由はここにあります。僕のスキースタイルだとアルペンブーツに近い滑走感が得られる兼用ブーツというより、アルペンブーツ以上の滑走感が得られる兼用ブーツです。ウォークモードでタングを簡単に取り外すことができ、67度の可動域が得られますが、重要なのはこのシステムで滑走性能を何一つとして犠牲にしていないことです。リアのバーをリリースしても前方向の可動域は変わらず滑走の際に力が加わる方向への稼働はタングを外すことにより得られるからです。山の上で滑走モードへの切り替えを忘れて滑り出しても、後傾になりリカバリーしない限りそれに気づきません。多くの兼用ブーツが採用している、後方のレーバー操作により簡単にモードチェンジできるタイプだと、固定しても、一点で支持している為、剛性や強さ、粘り、が出ないからです。滑走性能やブーツ自体の剛性を1mmも犠牲にすることなくデザインされているんだなと、この辺のシステムから理解できます。このルポシリーズを開発、テストしている時、より軽い試作品も作ることはできたけど、滑走性能を重視してこれぐらいの重さの商品になったそうです。

ルポシリーズは全てのモデルが、別売りのアルペン規格のソールに交換可能で、交換したらこのブーツで履けないビィンディングは無くなります。一足のブーツでアルペンビィンディングも、ツアービィンディングも、TECビィンディングも履けます。この辺が今のBCギアを買う際に最大のややこしさになっているので、戦略的にお買い物しないといけません。来期買う予定のスキーとビィンディングのことも考えながら、お選び下さい。

滑走性能を大切にしながらギア選びをしている人にとってはとてもいいブーツだと思いますが、全国のスキーショップの棚にはほぼ並ばないブーツです。もし見かけたら、そこはかなりコアなショップです。現在各地で行われている各スキーショップの早期予約会などへ足を運ばないと、試し履きすらできないブーツですので、興味のある方はお早めに。大きいサイズや、小さいサイズ、あとはモデルによっては既にメーカー在庫も残りわずかなものもあります。

 

この動画でもちょこっと説明しています。まだの人はぜひチェック。

古瀬和哉